新型コロナウイルス感染拡大で、リモートワークになったり、外出や外食を控える生活になり、家に長くいることでストレスがたまってしまう、という人は多いと聞きます。
わたしも、普段はおもしろそうな場所や、おいしい料理を食べによく外出していたので、コロナで生活が一変し、じわじわとストレスが溜まってきました。
さらに、ニュースなどマスコミは、不安や暗くなるような情報ばかり流し続けていて、気持ちはふさぐ一方です。
ポジティブ心理学
そんな時に注目すべき『心理学』を発見しました。
その名は、『ポジティブ心理学』。
あやしい、と思っていませんか。
『ポジティブ心理学』は、1998年に、アメリカ心理学会会長であったペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン博士が、発案、創設したもの。
心理学の一領域で、「わたしたちが生まれてから死ぬまで、その間のあらゆる出来事について、
人生でよりよい方向に向かうことについて科学的に研究する学問」だそうで、ひと言でいえば、
よい生き方、心身ともに健康な生き方を研究する学問というもの。
それまでは、心理学のテーマは、精神疾患の原因や治療、問題の解決など、人のネガティブな側面に重点が置かれていました。
セリグマン博士は、人間の弱さと同じくらい強さにも注目し、健康な人の人生を充実させることに、注意を向けようと提唱したわけです。
へドニアとユーダイモニア
ポジティブ心理学の研究のなかで、「幸せ」を説明するいくつかのモデルの一つとして、
『へドニア』と『ユーダイモニア』 があります。
聞きなれない言葉ですが、内容は、
へドニア
古代ギリシャの快楽主義に由来があり、五感を通した心地よさ、喜び、楽しさで、
例えば、おいしいものを食べる、友人と楽しくおしゃべりする、好きなものを買う、などによって、感じられる「幸せ」
特徴は、
◇五感を通して得られることが多い
◇ポジティブ感情が高まり、ネガティブ感情が減る。
◇日常生活の中で得やすい
◇比較的短い時間しか続かない。
ユーダイモニア
古代ギリシャのアリストテレス哲学に由来していて、
意義ある目標に向かって努力を重ねる行動と、困難を乗り越えるときの充実感から発生するポジティブな感情のこと。
生きがいを感じる、ことで得られる「幸せ」のこと。
自分の能力をフルに活かした人生を送っていることを、ユーダイモニアと呼ぶそうです。
特徴は、
◇意義あることに打ち込むことで感じられる
◇苦労や困難を伴うことがある
◇一定期間打ち込むことで感じられやすい
◇比較的長い時間続く
人生には両方必要
こうしてみると、へドニアは、快楽で長続きしないので、よい印象がありません。
しかし、研究では、人生には、どちらも必要 だそう。
どちらを好むかは人によって異なり、最適なバランスも人によって違うそうです。
ユーダイモニアを追求している途中に困難や苦難があった時、
へドニアの「幸せ」が心身を癒し、再び打ち勝つチカラを与えてくれる、ということがあるからです。
へドニアは、心理学で「快楽のランニングマシン」と呼ばれ、
人は次々に快楽を求めて、ランニングマシンの上を走り続けるのと同じで、
きりがないのがへドニアです。
今、コロナウイルス感染予防のために、へドニア的幸せは、しにくくなってます。
そのためストレスが溜まってきたなら、もう一つの「幸せ」ユーダイモニア
に取り組むのが良いようです。
前から読みたかった本をじっくり読む、一つのことを調べる、趣味の絵や刺繡に取り組むなど、自分の中で何かを深めたり、表現したりすることで生じる幸福感がユーダイモニアです。
まさに今、ぴったりですね。
こうしてみると、普段気分転換に自然にしていることが、心理学で効果を検証されたということ。
へドニアとユーダイモニアを上手く使って、
コロナのストレスを解消しましょうね♪
参照:幸福・幸せ研究室・ポジティブ心理学とは?その歴史や研究テーマなどについてまとめ
へドニアとユーダイモニア、ポジティブ心理学「2種類の幸せ」について
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