馴染みのある横縞のボーダー柄。
一度は着たことがあるのではないでしょうか。
海をイメージさせるボーダー柄は、初夏から夏のファションにピッタリですね。
今年の流行色とも合わせやすい、ボーダー柄シャツに、クローズアップしてみました。
ボーダー柄はフランス・バスク産
ボーダー柄がファションとして認められたのは、1920年代。
もとは、フランスとスペインにまたがるバスク地方で、16世紀ごろから漁師や船乗りが着ていた作業着でした。
厚手のコットン地は、耐久性と海風対策、
襟もとが横に広いポートネックは、濡れた時にも脱ぎやすく、
横縞のボーダー柄は、海に転落した際目立ちやすいため、取り入れられた、と言われています。
そのためフランスでは、ボーダー柄のシャツは、バスクシャツと呼ばれます。
ヨーロッパでの横縞模様の地位
ヨーロッパでは、横縞は、囚人、死刑執行人、売春婦、道化師など、当時社会的に蔑視されていた人達が、着用を義務づけられていました。
そのため、ボーダー柄に対し、よいイメージはありませんでした。
フランス革命で、フランスの国旗が三色旗になると、ボーダー柄は、自由の象徴として受け入れられるようになります。
その後、フランス海軍の制服に採用され、横縞のイメージが変わっていきました。
1910年、27歳だったココ・シャネルが、フランスのリゾート地ビアリッツに、横縞のボーダー柄のトップスにパンツを合わせたファションで現れ、センセーショナルを巻き起こします。
その後、1920年代に入って、アメリカ人画家が、バスクシャツを、海辺のリゾートファションに取り入れ、彼の友人のパブロ・ピカソやアーネスト・ヘミングウェイも影響を受けて、南フランスの文化人の間で流行しました。
こうして、バスクシャツ(ボーダー柄シャツ)がファションとして市民権を得るようになったのです。
ボーダーシャツの着こなし
もともと、漁師の作業着で、フランス海軍の制服になったボーダー柄は、連想するのは、海ですね。
スポーティーな印象を与えるボーダー柄は、今年流行のカラーにも合いやすく、初夏から夏のマリンイメージにピッタリです。
👕 ジーンズに合わせる
ボーイッシュなイメージ。ストレートジーンズ以外にも、ワイドパンツと合わせると、ぐっとおしゃれ感が出ます。
👕 アースカラーのスカートと合わせる
ベージュやグレー、オリーブ色など、今年流行のアースカラーのスカートを合わせると、落ち着いた大人の雰囲気。
フレアースカートに合わせると、ボーダー柄なのにエレガントさが出ます。
👕 マリンの王道・ホワイトに合わせる
ネイビーなどはっきりした色のボーダー柄のトップスに、白のボトムでスッキリまとめます。マリンスポーツをイメージしてさわやかに。
ボーダーシャツのブランド
♦ セントジェームス
1889年に誕生したフランス・ノルマンディー地方にある有名な老舗。地元の漁師や船乗りの仕事着をバスクシャツ(ボーダー柄Tシャツ)として作りました。
♦ アニエスべー
フランスを代表するカジュアルブランド。日本でもおなじみで、トレンドを意識しない着心地のよい服作りを貫いています。
♦ PETIT BATEAU(プチ バトー)
1893年、フランスの子供服のメーカーとして誕生しましたが、今では赤ちゃんから、大人まで、着心地のよい服を提供しています。どんなコーディネイトにも合う洗練されたボーダー柄が魅力。
フランスの有名ブランドの一部を紹介しました。
あまりにも身近なボーダー柄ですが、飽きられることなく、着られ続けています。
ボーダー柄は、着こなしを工夫すれば、新たな印象を作ってくれます。
これからのファションに、ボーダー柄のシャツを取り入れてみませんか♪
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